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これらはあくまで一例です。スポーツカー、チューニングカーだけではなく、ノーマル車、軽自動車、セダン、ミニバンなど、普通自動車の整備やチューニング、オーバーホール以外のご依頼も、確かな技術と知識を用いて確実に仕上げております。

 TOPSPECIAL CARSDEMO CAR > S15 SILVIA Production diary

デモカー S15シルビアの製作日記です。
どんな車に仕上がるのでしょうか?


 デモカー S15シルビア 製作日記
 
S15製作日記 目次 / OKレーシングS15紹介ページ

<初めて読む方は、「第1回」からご覧ください>

 第16回・排気系仕様変更&カーボンボンネット装着編
 

 

久しぶりの更新となりました、S15シルビア製作日記。何年ぶりでしょうか?(笑)
存在ごと忘れ去られている可能性もありますが、このたび大きな仕様変更があったので、日記に残します。



▼排気系の仕様変更▼

S15はこれまでトラストTD06タービン用のトラストエキマニを使用しておりました。

TD06トラストマニ
↑これ。

タービンメーカーの用意する専用品だけあって造りも性能も良い方なのですが(ブースト1.5キロで464PS、トルク49キロ出ており、レーシングドライバーの谷口信輝さんに「速ぇな〜この車!」と言わせたことがあります)…

が物足りない。

弊社では拘りのお客様が多いのですが、そんなお客様の一部の方々も選択している「アルトラック」製のエキマニ。これがいい
するんです。
現仕様で充分満足できる仕様なのですが…あの音はやはり捨てがたい。しかし、どうせエキマニを変えるのであれば、排気効率をも考えたものを導入したいもの。つまりフルステンレスの肉厚2ミリで完全等長・集合部にも拘ったマニが必要となります。
ここで、大きな問題にぶち当たります。

弊社のS15はトラストマニのタービンレイアウト(TD06上置きゲート式)に合わせ、アウトレットパイプやサクションパイプをワンオフ製作しています。ここに等長マニを入れるとなると、当然の如くタービンの配置が変わってしまうため、必然的にこれらパイプを作り直さなくてはなりません。そして車検仕様なのでフロントパイプも作り直し。さらに排気効率も変化するのでセッティングもやり直し。加えて拘りのマニとなれば値段も相応。導入に対して必要となる労力や財力はかなりのものとなります。

S15エンジンルーム

しかし!あの音を手に入れるためには妥協しているわけにはいかない…ということで、サクション・インテーク・アウトレット・フロントパイプを全て作り直し、マフラーも音量や排気効率を考えGPスポーツのEXAS EVO TUNEに変更したうえで、再セッティングの道を選ぶことになりました。


んで、エキマニ製作のために型取り用としてTD06、トラストマニ、ウエストゲートにフロントパイプ(ゲート戻し用)を外してアルトラックに送付。

待つこと約1週間…ついに来ました拘りのアルトラック製エキマニ!!

アルトラックマニ

さて、前述の通り問題はここからです。タービンの位置が変わってしまったので、サクションパイプやらアウトレットパイプやらフロントパイプやら…全部作り直しです。

せっかく作り直すので、単純な作り直しだけでなく細部にも拘って作り直します。タービン位置が変わることでサクションパイプとの接合部がよりマニに近づくため、トラブル防止のためにシリコンホースからパイプ溶接に変更。溶接前にコンプレッサーハウジングに接続するサクションパイプとの段差を無くすためにコンプレッサーハウジング側を削りこみ。オイルキャッチタンクも効率を考えて位置変更。フロントパイプもHPIのステンレス製にし、ゲート戻り配管も完全ステンレスでジャバラ溶接。その他色々と…
…で、作り直し完了!!
サクションパイプ等作り直しフロントパイプ ゲート戻し
いきなり完成の図ですが、これ作り直すのに相当の日数がかかっていたりします(汗)

しかーし、これで終わりではありません。
排気系レイアウトの完全変更により排気効率が全く変わってしまったので、再セッティングが必要です。
というわけで、ダイナパックでセッティング開始。
ダイナパックでセッティング


いや、何ていうか…下からトルクアップした感じで、2000回転以下からほぼ全域でトルクが向上。まるで排気量を上げた感覚です。エキマニ1つでここまで激変するものかってくらいに大きくパワーアップしました。あのいい音もしまくりで、ますます良い車に仕上がりました。

ダイナパック グラフ

ピーク値は、460.1PS(7,383rpm)/52.8(5,528rpm)となっています。特に3500〜4000回転時で大幅なトルクアップを果たしています。苦労して作り直した甲斐があったというものです。

エキマニなどの機能パーツは、何を選択するかによってもそれ1つで車のトータル的な性能が上下するという重要なファクターがあるということを再認識させてもらいました。



▼カーボンボンネット▼

走行性能を求められている方のお車は、軽量化のために重い純正の金属ボンネットから軽いファイバー製の社外ボンネットに変更している場合も多いかと思います。
さて、OKのS15はと言いますと…純正の金属ボンネットのまま。
谷口信輝さんに「後は軽量化しかないな」と言われていたにも関わらず、追加装備や仕様変更でどんどん重くなっているというあるまじき事態に陥っていたS15の重量を一気にそぎ落とすのに手っ取り早い方法としては、軽量ボンネットへの変更が打ってつけ。
しかし、せっかく変更するのであればなるべく軽量でかつ強度があるものがいい。
てなわけで、バリスのカーボンケブラーボンネットを選択。老舗メーカーでフィッティングも良く軽量で強度もあるためです。

バリス カーボンケブラーボンネット表バリス カーボンボンネット裏

ボディカラーが真っ赤っ赤な時点で大人しいもくそもありませんが、なるべく大人しめにしたいスタッフとしては、まんまカーボン柄のままでいかにもという雰囲気は出したくない。一応レッドカーボン柄を選択したのですが、この際なんで表はもちろん裏までボディカラーと同一の色に塗装しました。

バリス カーボンケブラーボンネット塗装後:表バリス カーボンボンネット塗装後:裏

カーボンボンネットを塗装して使用しておられる方も結構いらっしゃいます。せっかくのカーボン柄は消えてしまいますが、雰囲気は落ち着きますし、塗装することで紫外線による表面劣化も防止する効果もあります。軽量化したいけど色はボディと同色にしたいと思われる方にはお勧めですよ。

これで、純正の16キロから8.2キロまで軽量化できたことになります。嵩んだ重量の分、取り戻せた…はず。


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